

2025.07.19 #佐藤保宏
最近、ニュースやネットで「3Dプリンターで家を建てた」という話を見かけた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そう、あの模型を作るときに使うような3Dプリンターが、今では“実際に住める家”を作る時代になってきたんです。
まだ日本ではあまり見かけないですが、世界的にも実験段階や一部地域での建築が中心です。アメリカやオランダ、ドバイ、メキシコなどでは、実際に3Dプリンターで作られた住宅が完成し、人が暮らし始めているんですよ。
仕組みとしては、セメント系の特殊な素材を“ノズル”から絞り出すようにして、壁や構造体を一層ずつ積み上げていく方式。
言ってしまえば、大きなホットケーキを何層にも重ねるようなイメージですね(ちょっと違うかもしれませんが…笑)。
何がすごいって、施工スピードがとても早いこと。
一般的な住宅に比べて、建築期間が圧倒的に短縮でき、人手も最小限で済む点が注目されています。
さらに、材料や形状の自由度が高いので、曲線的なデザインや独特な外観にもチャレンジしやすいというメリットも。
災害後の仮設住宅や、建築資材の少ない地域での住まいづくりとしても期待されています。
とはいえ、日本の住宅事情にそのまま導入するには、まだまだ課題もたくさん。
耐震性能や断熱性能、建築基準法との兼ね合いなど、これから検証される部分が多いのが現状です。
でも、テクノロジーの進化は早すぎです。
数年前には考えられなかったことが、あっという間に現実になる時代。
もしかしたら数年後には「うちの別荘は3Dプリンターで建てたんですよ」なんて会話が普通になっているかもしれません。きっと無垢のフローリングも3Dで作れるよーになりますよ?!(*_*; 将来3Dプリンター建築設計士2級、目指します!(…1級違うんかいっ)
私たち設計士としても、こうした新しい建築技術から刺激を受けながら、「まだしばらくは、やっぱり人の手でつくる温かみある住まい」も大切にしていきたいなと、しみじみ思います。
設計 佐藤