設計士ブログ

2025.11.30 #佐藤保宏

もしもの時にも備える家づくり

佐藤保宏

最近、火災のニュースをテレビやネットでよく見かけます。

特に昔ながらの木造住宅が密集している地域や、細い路地が多く消防車が入りにくい場所では、どうしても被害が大きくなる傾向があります。「他人事ではないな…」と感じることも増えました。

今まさに家を失い、避難生活を送られている方々には一日でも早く安心できる暮らしに戻れることを願うばかりです。

現在の家づくりでは、防火に関する基準が以前より厳しくなり、燃えにくく、延焼を防ぎ、消防活動をしやすくする工夫が義務づけられています。

その中でも、内装材として使われてきた「しっくい」は、改めて見直されている素材です。

しっくいはバーナーで燃やそうとしても燃えず、黒く焦げる程度。接着剤をほぼ使わないため、燃えても有毒ガスが発生しにくく、逃げ遅れを防ぐ面でも優秀です。

昔の日本の家づくりには、ちゃんと理由があったんだな、と感じる素材でもあります。

年末が近づき、家のことを見直したり、手を入れたくなる季節でもあります。もし安心や心地よさ、自然素材の良さに興味があるなら、「しっくい」という選択肢を頭の片隅に置いていただけると嬉しいです。

火に強く、暮らしに優しく寄り添う素材。
そんな家づくりが、これからの安心につながっていくのかもしれません。

設計  佐藤