設計士ブログ

2026.03.22 #佐藤保宏

天井の高さを低くする

佐藤保宏

最近のご要望の中で、天井の高さを少し抑えたいというお話がチラホラ。

「落ち着く感じが好きで」
「少しこもった空間にしたい」
「寝室は低い方がよく眠れそうで」
「冷暖房も効きやすそうですし」
「外観も安定感が出て、スッキリで格好も良さそう」

確かにいろいろなメリットがありそうですね。

建築基準法では、居室の天井高さは2100mm以上が必要です。
弊社では通常、2500mm前後を一つの基準としていますが、2100mmや2200mmといった高さを、
あえて選ばれるケースもあります。

天井が高いと開放感は出ますが、低くすることでどこか包まれるような感じというか、少し安心する距離感。

居酒屋さんやカフェで「なんか居心地いいな」と感じる空間は、少し天井が低めだったりするなと、ふと思い出します。最近ちょっと流行っている「ヌック」も同じ考えで取り入れたりしますね。茨木市の「おにくる」(建物名称)の中にある図書館でもヌックがありそこで子供たちが集中して読書をしていました。

設計としては、ただ低くするだけではなく、窓の高さや位置、光の入り方、一部を吹抜けを設ける等、圧迫感を感じにくいライン、このあたりのバランスを丁寧に考える必要があります。

同じ2100mmでも、広く感じるか、狭く感じるかは設計次第です。

高さは数字だけではなく、体感としてどう感じるか。ここが設計の難しさであり、面白いところでもあります。広くする、高くするだけでなく、あえて抑えるという選択。本当はその方がしっくりくる暮らしもが確かにあるのかも知れませんね。

子供のころ押入で片隅で絵をかいたり寝てたりしてた頃を思い出します。

設計 佐藤