設計士ブログ

2025.10.18 #馬場紀子

思わぬ共通点

馬場紀子

こんにちは、インテリアコーディネーターの馬場です。
朝晩はだいぶ過ごしやすくなりましたね。ですが、日中がまだまだ暑くて半袖の服をしまえず、衣替えのタイミングを見計らっております。

昔は桐箪笥や長持(どれだけ昔なんだか)に入れて収納…が主流でした。どっしりとした独特の重厚感があって、しっかり守ってくれるような感じがとてもします。
田舎の祖母の家で見たな~~と思いつつ、長持などまだ使う人がいるのかと思って検索してみると、今はディスプレイとして使われることが多いようですね。フリマサイトのオークションなどにも出ているようです。イマドキの使い方というか、これはこれで和モダンなインテリアにも映えたりとカッコイイ空間になると思います。

また、桐箪笥などは湿気を吸ったり吐いたりして、衣類をカビや虫から守ってくれます。
軽くて扱いやすいのに丈夫で、湿気の多い日本では重宝されていました。
長持も、着物などをしっかりと守るために密閉性が高く、家財を大切に扱う工夫がされていました。
どちらも「大切なものを長く使う」という想いと機能を兼ね備えた、理にかなった家具だったのですね。

現代の収納は、掛ける収納や引き出し収納など、機能性を重視したものが主流になりましたが、
昔の家具に込められた「守る」「呼吸する」という考え方は、今の住まいづくりにも通じるところがあります。

特に、弊社の特徴である自然素材を使った家づくりでは、漆喰の壁や無垢材の床、紙クロスなども、湿度に合わせて“呼吸”をしながら、室内の空気をやさしく整えてくれます。
桐の箪笥が衣類を守るように、漆喰や木の素材もまた、人と暮らしを包み込むように見守ってくれる存在です。

季節の移ろいを感じながら、床の無垢材や壁の漆喰などが呼吸し毎日の生活と健康をそっと支えてくれます。
そんな自然と寄り添う暮らしを、一度体感しに来られませんか。