設計士ブログ

2025.05.16 #澤井大輔

暮らしの質

澤井大輔

自然素材の魅力は、単に「見た目」や「手触り」だけでは語りきれません。これらの素材が真価を発揮するのは、太陽の光や風と調和した暮らしの中にあると、私は感じています。設計の工夫次第で、自然素材はより深く、豊かに空間に息づきます。

建物の向き、窓の位置、庇の出し方や室内の空気の流れを丁寧に計画することで、自然素材がもつ調湿性や断熱性といった特徴が存分に活かされ、季節ごとの快適さを自然と感じることができます。
そうした工夫が、自然素材を単なる“材料”から“暮らしの質を高める要素”へと昇華させてくれるのです。