設計士ブログ

2025.06.08 #佐藤保宏

梅の雨

佐藤保宏

「梅雨って、なんで“梅”?」

じめじめとしたこの季節、「梅雨(ばいう)」という言葉の由来をご存じでしょうか? 実はこの時期、ちょうど“梅の実”が熟す頃にあたることから「梅雨」と呼ばれるようになったと言われています。

また、「黴(かび)の雨」と書いて「黴雨(ばいう)」、長く降り続く雨には「霖(りん)」なんて言葉も。難しい!画数も多いしカビってつくと見た目も嫌ですね。「梅」を付けよーって考えた人尊敬!

そんな湿気の多い時期を快適に過ごすために、住まいにもひと工夫が必要です。

調湿性のある内装材
 以前にもしっくいのお話をしましたが、他にも無垢の木や、調湿機能付きのタイル(エコカラット)、タタミなど、湿度をコントロールしてくれる素材があります。梅雨時でも空気が重く感じにくくなりますよ。

風通しを考えた間取り
 南北に窓を配置して風の通り道をつくると、自然な換気がしやすくなります。さらに、階段や吹き抜けを利用した“縦の空気の流れ”も、湿気対策には効果的です。

室内干し対策スペース
 浴室乾燥機やランドリールームなど、雨の日でも洗濯がスムーズにできる空間をあらかじめ計画しておくととても便利。共働き世帯や花粉・黄砂の季節にも重宝します。

設備でW対策
 素材だけでなく、除湿機能付きのエアコンや除湿機、第一種換気システムなどとの組み合わせで、より快適な空間に。コストも考えながら、比較的費用を抑えた機種をうまく選ぶのがコツです。

「季節とともに暮らす」って、少し手間がかかるようでいて、実は日本の家づくりの魅力でもあります。梅雨も上手に楽しめる住まい、考えてみませんか?

設計  佐藤