設計士ブログ

2025.11.02 #佐藤保宏

限られた空間が快適

佐藤保宏

先日、息子の引っ越しを手伝いに横浜へ行ってきました。山と海のある都市で坂道の多い神戸とよく似た街並みで「住めば都」で私も住んでみたいと思う街でした。
1DKのコンパクトなマンションですが、実際に中へ入ってみると、
「よく考えられてるなぁ」と思う工夫がいろいろとありました。

引っ越しの荷物を整理しながら、設計士の目線で見てしまうのは職業病ですね(笑)。
でも、限られた空間をいかに快適に使うかというテーマは、
家づくりの基本でもあり、暮らしの知恵を絞る、設計士にお腕の見せ所でもあります。

感心したのは「洗濯」の仕組み。
ユニットバスやバルコニーに物干しは当然ですが、10帖ほどの寝室の真ん中には取り外し式の物干し金物があり、必要なときだけサッと物干し竿を取り付けて室内干しが可能。
さらに洗面室にも1本の取り外し物干しがあり、折りたたみ式の物干しハンガーを広げたりと、
小さな空間の中で“洗濯の居場所”がしっかり確保されていました。

洗濯機の上には吊戸棚。バスタオルや洗剤のストックがきれいに並べられ、
動作に無駄がない配置になっています。

正直、私の家よりも使い勝手がいい(笑)。現代のニーズに合っている!
こうした一つひとつの細かな工夫が暮らしのストレスを減らし、空間を広く感じさせてくれる。
「広い=快適」ではなく、考えられている=快適ということを実感です。

洗濯、収納、動線、照明の一つひとつを丁寧に考えることで、
日々の小さな快適が積み重なっていくものですね。

息子の部屋を通して、改めて「暮らしを設計する」という言葉の意味を感じました。

部屋を引き渡した後の夜、初体験でカプセルホテルに泊まりました。…こちらはコンパクトすぎて私には無理でした(-_-;)

設計 佐藤